「プリズン・ドッグ」って?
こんにちは。スクールスタッフの秋山です。
突然ですが、皆様は「プリズン・ドッグ」というものをご存知ですか?
「プリズン・ドッグ」とは、
刑務所の中で囚人が介助犬を育成するプログラムで、
シェルターから犬を引き取り、囚人たちが犬の世話をすることで、
命の尊さや、連帯意識、絆、愛情などを学んでいくというもの。
1982年に女性受刑者だったキャッシー・クインよって発案されたプログラムですが、
このプログラムを導入したアメリカのとある青少年刑務所では、
刑務所を出所した犯罪者の再犯率がゼロになったといいます。
以前、NHKで放送された
「プリズン・ドッグ ~僕に生きる力をくれた犬~」を
目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
【参照】http://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/?pid=091031
そこで私が気になったのは、日本でも行われているのか?ということ。
調べたところ、日本では
2009年に「島根あさひ社会復帰促進センター」において、
受刑者が盲導犬のパピー(子犬)を育成するという試みが始まり
2013年には第一号の盲導犬が誕生したそうです。
【参照】http://www.shimaneasahi-rpc.go.jp/torikumi/index.html
また2014年7月には、千葉県の「八街少年院」にて
受刑者の少年たちに保護犬の訓練を教える動物介在プログラム
「八街少年院プログラムGMaC(Give Me a Chance)」がスタート。
犬と接するうちに、少年たちには責任感や信頼感が生まれ、
自分で考えることを学んでいくとのことでした。
【参照】
毎日新聞web
http://sp.mainichi.jp/shimen/news/20150819dde041040048000c.html
一般財団法人 ヒューマニン財団
http://humanin.or.jp/?page_id=365
私が調べた限り、現在継続的にこういったプログラムを取り入れているのは
この2か所しか見つけられませんでした。
日本で大きく普及しない理由は、
「犬」や「しつけ」に対する一般的な認識が欧米などに比べてまだ低いことに加えて
その担い手が少ないことも挙げられるのではないかと思います。
プログラムの内容によって、
学ぶべきことや身につけるべきスキルは変わってきますので
これはあくまでも1つの例ですが
ドッグトレーナーが必要とされる場面は
今後も様々な場所で広がっていくのではないでしょうか。
秋山